分離精製技術/
イオン交換樹脂
オルガノのコア
「分離精製技術」とは
自然界の物質の多くは複数成分が混ざり合った混合物です。
一方、1種類のみで構成された純物質や特定成分を除いた物質は、工業製品や医薬品を安定的に製造するうえで高い価値を持ちます。
オルガノのコアテクノロジーである分離精製技術とは、混合物から狙った成分を分け取り、不要成分を除去して純度を高める技術のこと。その手法は膜ろ過、イオン交換、電気透析などさまざまです。
目的に合わせて
分離精製技術を用い
物質の成分含有状態を
コントロールする

分離精製技術が担う、
2つの役割
オルガノの分離精製技術には、大きく2つの役割があります。
第一に「不要な成分の分離・除去」です。半導体製造に使われる超純水では、水中の不純物を1ppt(1兆分の1)以下という極限レベルまで取り除き、製品の品質を守ります。第二に「有用成分の回収・高純度化」です。例えば、独自の晶析技術を活用した「エコクリスタ」では、工場排水に含まれる廃フッ酸から高純度なフッ化カルシウムとして回収し、再び半導体原料として再利用する「資源循環(サーキュラーエコノミー)」を実現しています。
- 01不要な成分を分離して除く
例えば)
半導体製造用に、不純物濃度1ppt以下
という
極限まで不純物を除去した超純水を生成します。

- 02有用成分を高純度化する
例えば)
工場排水に含まれる有用成分を回収し
再び半導体原料として再利用

水処理分野で培った分離精製技術
長年、オルガノが分離精製技術を用いて研鑽してきたのは水処理の分野です。水に含まれる不純物は、目に見えるゴミから、水に溶け込んでいるイオン、細菌、ガス成分まで、大きさも性質もさまざまです。これらすべてを一つのフィルターで取り除くことはできません。
そこで、膜ろ過、イオン交換、吸着、電気透析など、性質の異なる複数の分離精製技術を最適な順番で組み合わせ、狙った不純物を確実に除去していきます。原水の水質と求める純度に合わせて、この組み合わせをデザインする力が私たちの強みでもあります。
オルガノの分離精製技術の種類
分離精製技術には、除去する対象物に合わせてさまざまな手法があります。ここでは、オルガノが持つ分離精製技術の一端をご紹介します。

膜分離技術(RO膜・UF膜)
不純物を大きさの違いでふるい分ける技術です。逆浸透膜(RO膜)は極小の孔を持ち、水中の不純物の90%以上を除去できます。ほか、微粒子や細菌を除去するUF膜やMF膜などがあり、目的に応じて使い分けられます。

イオン交換樹脂
水に溶け込んだ極微量なイオン成分を取り除く技術で、オルガノを代表する技術のうちのひとつです。粒状の「イオン交換樹脂」を用います。これにより、限りなくH₂Oに近い、理論純度の超純水へと仕上げていきます。

電気再生式脱塩(EDI)
電気の力でイオンを移動させ、特定のイオン成分を除去します。イオン交換樹脂と比較し、イオン再生のための薬品などが不要で環境にやさしいと言われています。

ろ過
砂・泥・藻類などの液体に溶けていない物質を分離します。用途により飲料用水の残留塩素除去や臭気・色度除去から、船舶用のスクラバ排水のダスト除去まで、幅広い種類のろ過技術を保有しています。

凝集分離
凝集分離は、水中に分散する微細な懸濁物質やコロイド粒子に対し、凝集剤(無機・高分子)を添加して大きな塊(フロック)を形成させ、重力によって沈殿・浮上させて固液分離する水処理技術です。自然沈降が困難な汚れを効率的に除去でき、浄水処理や工場排水処理の基礎として広く用いられています。
オルガノの分離精製技術の用途
オルガノの分離精製技術は、単なる水処理にとどまりません。
最先端のエレクトロニクス産業から、人々の命を守る医療・製薬、そしてエネルギーインフラまで、幅広い分野で活用されており、産業の発展と豊かな暮らしを根底から支えています。

電子産業
- 半導体の製造工程でウェーハを洗浄する超純水
- フッ酸、TMAH、レアメタルの回収
- 有機溶剤の精製・リサイクル

医薬・化粧品
- 医薬品製造用の精製水・注射用水
- 有効成分の分離・精製、不純物除去
- 機器洗浄用水
- 分析や試薬調整のための超純水

火力・原子力発電所
- タービン・ボイラーの腐食を防ぐための純水供給
- 復水処理
- 排水処理

食品・飲料
- 飲料製造用水
- 糖の精製、脱色、脱塩
- アミノ糖・酸性糖の精製
- 製品の風味改善
業界別のオルガノの固有技術・製品は
下記をご覧ください
オルガノの分離精製技術の強み
私たちの分離精製技術が多くのお客さまから支持されている理由をご紹介します。
- 01答えのない課題に
技術力と経験で応える - 私たちは現場で生じる複雑なお悩みに、綿密なヒアリングを通して最適な解決策を提供します。原理の異なる多様な分離精製の応用技術、現場を知り尽くしたエンジニアの知見を結集。対象物質の性質や目標純度に応じ、技術を最適に組み合わせる「ベストミックス」により、効率的・経済的なシステムを実現します。
- 02高度な技術開発と分析技術で
品質を担保 - 常に新たな技術を追求し、非水溶液の高純度化やリチウムイオン電池の溶剤回収技術など、品質の向上や資源の活用に貢献する価値を創出しています。また、電子産業が求める超高純度の水は、市販の計測器では測定できないレベルに達しており、自社の分析技術を磨き上げることで、その水質を証明しています。

非水溶液等の高度分離精製
半導体の洗浄・乾燥工程で使用する薬液・溶媒などの高純度化要求に応えるイオン交換樹脂を開発。金属イオンなど不純物の除去や含水率の低減により歩留まりの改善に貢献しています。
リチウムイオン電池の溶剤回収
正極材製造に用いられる溶剤のリサイクル設備を展開。生産工場向けに初の実証機を導入しました。使用済の溶媒を効率的に回収し、CO₂排出量を従来比約75%の低減を見込みます。
オルガノが誇るイオン交換樹脂
イオン交換樹脂は社名の由来にもなった当社の基幹材です。 私たちの分離精製技術を幅広く、効率的なものにしているオルガノのイオン交換樹脂の特徴をご紹介します。
唯一無二のイオン交換樹脂の精製体制
オルガノは、デュポン社(旧ローム・アンド・ハース社)が販売する最も歴史のあるイオン交換樹脂「アンバーライト™」の国内独占販売権を1952年から持ち、長年にわたり共同開発を進めてきました。
特に強みとするのは、半導体工場や原子力発電所で求められる超純水の精製技術です。超純水用樹脂は特殊な精製が必要なため、オルガノは世界最大級のイオン交換樹脂の精製専用工場で、ダウ・ケミカル製アンバーライトに独自の精製を施しています。これにより、顧客の多様なニーズに応える超純水製造システムを提供できるのです。
つくば工場
アンバーライト安全性・運用効率を考慮した再生技術
イオン交換樹脂は飽和すると処理能力が停止するため、交換または薬品による再生が必要です。
多くの企業が樹脂の再生工場を持たない中、オルガノは専用工場で提供から再生まで一貫して対応します。また、高濃度薬品による危険な再生作業に対し、オルガノは低濃度で確実な再生薬品を開発しました。
さらに、電気再生式脱塩装置(EDI)によるイオン交換では、薬品不要で環境に優しく、管理効率も向上させます。高品質なだけでなく、安全性や運用効率を考慮した製品がオルガノの強みです。
環境と運用効率に配慮したリサイクル
電気再生式脱塩装置(EDI)